纏足―9センチの足の女の一生

纏足―9センチの足の女の一生 (小学館文庫)

纏足―9センチの足の女の一生 (小学館文庫)

馮 驥才「三寸金蓮(てんそく)」読了

中国にかつてあった、足を矯正して小さくする「纏足」の少女の物語で、著者いわく「同国人のために書いた」清末から民国初年にかけてのお話だそう。


ということは、あったかもしれない物語なのだけれど、それを知らない人間には、架空の国の、恐るべき慣習の、よくできたファンタジーのように読めてしまいました。


逃れられない価値観と慣習を、纏足から文化に置き換えることもできるけれど、いずれにせよ、ひとつの文化の変遷と終焉、そこに振り回される人々のドラマを見せてくれます。

1988年出版、亜紀書房「三寸金蓮(てんそくものがたり)」 1500円で読みましたが、今は上記から出ています。



纏足については、下記サイトが簡潔かつ明瞭。いかなものかの写真もあります。


http://photo-collage.jp/gensougarou/gall/gall/81.html



このサイトや、前述の本によれば、一番の目的は「セックス」だったそう。バランスがとりにくいために、内股の筋肉と女性器が発達するのだとか。

おそるべし「ミンガの処女」!
*1

*1:注:ミンガの処女
ご存じ、C.L.ムーア「大宇宙の魔女」(ハヤカワ)に出てくる、金星のミンガの城育てられる美しく、男性を魅惑する方法を幼少から仕込まれた、宝石か象牙のように取引される特別の娘たち。