記憶がウソをつく!  物と人間の世界認識

記憶がウソをつく!

記憶がウソをつく!


さて、「記憶がウソをつく!」養老孟司×古館伊知郎 読了。
対談形式で、記憶のメカニズムと記憶の不思議をわかりやすく解き明かしたもの。



弁舌と同等に切れている古館さんの質問に、軽々と応酬する養老氏。記憶とは固定されたものではなく、編纂され上書きされてゆく!とか、身体記憶と認識記憶の不思議をわかりやすく語り合ってます。





「動物と人間の世界認識 イリュージョンなしに世界は見えない」日高敏隆は、以前にここで書いた<狐>の書評から派生して購入した一冊。



紫外線がみえて、異性を求める蝶の見る世界と、紫外線が見えず、でもとりあえずは世界をひととおり見えている(つもりの)人間の世界認識とが全然違うなんて!



このように同じ地球上に存在する生物間で、「世界」の構築の仕方が違うことや、ましてや、人間も歴史、思想、科学技術の変遷によって、世界が変遷してきているなど、世界とは客観ではなく主観でなりたっているのだなぁ、と改めて思います。